恋愛マニュアル
練習なくして成功なし。ここがすべてのスタート地点。

 さて、第2週からはいよいよモテるための実践練習・訓練です。

ここから先は、あなた自身が行動する番です。

ドキドキしてきましたか?

はやく練習に向かいたいでしょうか?

でも実際に練習を行う前に「練習することの意味」を、確認しておきましょう。

これは断言できますが、ただ恋愛マニュアルを読んだり、友人から恋愛の話を聞いたりするだけでは、決して恋愛は上手になりません

それはゲームやスポーツと同じです。いくらバスケットボールのルールブックを読み込んでも、それだけでは絶対にバスケットボールは上手になりませんよね。フィギュアスケートの試合映像を見つづけても、アイススケートリンクの上で滑ることができるようにもなりません。

それは切ないほど確かな、事実です。

そして恋愛も、同じことなのです。

たしかに恋愛マニュアルを読み込んで、恋の駆け引きのパターンを知識として吸収することは無駄ではありません。でも、それは「無駄ではない」程度の知識に過ぎません。

恋愛マニュアルを百冊読むよりも、いちど経験した恋愛のほうが遥かにあなたの恋愛技術を育ててくれるのを、あなた自身もきっと知っていると思います。

大事なのは頭で理解したことを、体当たりで実践してみること

実際に試してみて、はじめて自分の経験になるのです

バスケットの選手であろうとフィギュアスケートの選手であろうと、彼らの華麗なプレーは毎日の地道な練習の積み重ねであることを忘れてはいけません。そしてその練習のなかで多かれ少なかれ怪我や傷を経験しながら上達していきます。

恋愛が、練習で上達することはたしかにイメージがつきにくいかもしれません。

でもこれからあなたが行っていく練習は、きちんとあなたの恋愛を上達させてくれます。毎日すこしずつの練習で獲得していった技術は、いつしか自分自身の本物の技術となり、体からもなかなか出ていきません。

(……とはいえ、そのスポーツから離れると技術はサビついてしまいます。恋愛から離れてしまうことの危うさは、ここに理由があります。自分が恋をしていないあいだは、自分に恋をしてもらうことで恋愛を身近におきましょう)

本講座で用意されている練習はすべて、異性からの興味を獲得する目的ひとつのために用意されています。一見、モテや恋愛に関係なさそうに感じても、騙されたと思ってそのとおりに行動してみてくださいね。

なかには意味がわからなかったり、気の進まない練習もあるでしょう。

しかしそれらの練習ひとつひとつには必ず意味があります

意味がわからなくても、気が進まなくても、とりあえず講座の通りに実践してみてください。「あした恋するキス講座に書いてあるから」という理由だけで結構です。でも、実際に行動してみると「なるほど、こういうことだったのか」と理解していただけると思います。

またそのような理由により、ひとつの練習課題が出されたときは、その練習を実践するまで次の項目に進まないようにしてください。(あせらず、じっくり進んでいきましょう)

もちろん先回りして読んでしまっても良いのですが、それはただの知識の蓄積であって、それだけではあなたがモテるようになったり、恋愛の技術が劇的に向上するようなことはないことを覚えておいてください。この講座は実際に練習してはじめて意味をなします。

たった三ヶ月です。

たった三ヶ月を、今後のあなたの恋愛のために捧げてください。

フィギュアスケートを滑れるようになるよりも遥かに短い期間です。

あと、練習に失敗はつきもの。

むしろ失敗のない練習は意味がありません。

失敗があってこそ、そこから学ぶことがあるのです。うまくいくまで何度も練習して、うまくいってからも何度もくりかえしてさらにその技術を体に覚え込ませてください。

さて、前置きが長くなりました。

今回は本格的な練習の前の、準備運動です。

第1週では3つの定義を説明しました。

これから先、実践練習を行っていくうえで、3つの定義への理解はたいへん重要になってきます。いちど覚えてしまえばたいして難しいことではありませんが、さらっと読んだだけではすぐに体からは抜けてしまいます。

そこで、「恋愛の定義」「モテの定義」「戦略の定義」の3つを、いちど他の人に話して説明してみてください。学校で、仕事場で、友達の輪のなかで、自分の言葉で説明してください。

他人に説明することで、自分がどれほど理解できているのかがわかります

そして話すたびに、その内容はあなた自身のものになっていきます。

もし上手く説明できたなら、その定義はあなたのものになっている証拠です。また上手に説明できなくても、ページを読みかえして理解度を深め、もういちど自分の口で他人に説明することですこしずつ体に染みこんできます。

すくなくとも3人に、説明してみてください。

できれば会って話しているときに口にするといいでしょう。電話口で説明してもかまいませんが、会って話しているときのほうが、相手も理解しやすくなります。

日記やメールに書いて文章にしてみるのもひとつの方法です。

文章を書くのは、口で語るよりも時間がかかり大変ですが、口で説明するときよりも曖昧な部分がなくなります。うまく書けないときは、どこかのピースが抜け落ちている場合です。その場合は、どこが書けなかったのか、本講座と見比べて自分が理解していなかった場所を探してください。

この3つが自分のものになってから次につづく練習を行うと、より練習の理解度が深まり、効果的になります。3人に語るのはその気になれば一日でできます。まずはここからはじめてみてください。

まずは実践。気にならない人への最初の一声。

準備運動、いかがだったでしょうか。

恋愛状態とはなにか、モテるとはなにか、モテるための戦略とはなにか、という定義をきちんと人に説明することができましたか? 自分が納得したように、相手に納得してもらえたら、次は実際に行動する番です。

第一の課題です。

まずは練習と割り切って、誰か異性の連絡先を訊いてみてください

期限は一週間

相手はこの一週間ではじめて出会う人

相手は自分のタイプではない人

すくなくとも1人以上の連絡先を手に入れてください

「なんだぁ、そんなことか」と思われたでしょうか。

そう思われたかたはとくに大きな問題もなくこの練習をしていただけると思います。ですが、大事なことは「これはモテるための練習なのだ」と意識して連絡先を手に入れることです。それは自然の流れで相手から連絡先を手に入れるときとは異なる緊張感がともないます。

社交辞令の一環でもあるので、慣れてしまえばどうということはありません。

ですができるだけ自分の感じる緊張感を意識してください。

客観的に、自分の緊張感を把握してください。

さて、「そんなこと、いきなりできない!」と思われたかた。

そのようなかたにこそ、この練習は必要不可欠です。

この練習を行う理由は大きく3つあります。

①自分が臆病な理由を分析できる。

②自分の恋愛の準備体操になる。

③ほんとうに興味を持った異性が現れたとき(本番)のため。

とくに①の理由のためだけにでも、この課題は必ず行ってください。「そんなこと、いきなりできない!」と思われたかたは、なぜそう思われたかを自分で知る必要があります。

自分が臆病になっている理由を知ることは、これから本講座をすすめていく上で最も重要なポイントであると言ってもさしつかえありません。自分からアプローチできない人は、なんで自分からアプローチできないのかを、客観的に理解しておく必要があります。

そのためには「練習」と割り切って実際に声をかけてみて、臆病さの原因をしっかりと体で理解させるのです。

もしあなたが「相手に迷惑がられたら」という心配で声をかけられないなら、立場を入れ替えてイメージしてみてはどうでしょう。

あたらしく出会った異性に、連絡先を訊かれる。

はたしてそれはあなたにとって、それほど迷惑なことでしょうか。

たとえ相手があなたのタイプではなかったとしても、連絡先を訊かれることであなたが傷つくことはあるでしょうか? もしその異性に興味がなければメールや電話があったとしても対応しなければ済むだけですし、連絡がなければないで問題ありません。

もし相手が興味のある異性であったら、そもそも迷惑ではありません。

いかがでしょう、そう考えるとあなたが誰かに連絡先をきいたとしても、相手が迷惑と思う可能性は実はものすごく低いのがおわかりいただけたでしょうか。

もちろん、可能性は低くとも「連絡先を訊かれて迷惑だ」と感じる人がいるのも事実です。それどころか「なんでお前なんかが俺の連絡先を知りたいの」と笑う失礼な異性もいるかもしれません。

でも安心してください。

万が一そのように相手に思われたとしても、実はあなたが失うものはなにもありません

相手は、はじめてあう人物なのです。

嫌がられたら、それはただ縁がなかっただけのこと。

もともと縁がない人と、下手にその後に進展してしまうよりはよっぽど安全です。

これは友達を増やすための練習ではありません

これは恋愛を手にするための練習なのです

そして恋愛は相手の頭のなかにどれだけ自分の名前を書き込めるかが勝負であり、そのためにはペンを持たなければなにもはじまりません。どれだけ相手に印象を与えることができるかが重要なのです。そのことを何度も確認してください。

すべてはここからはじまります。

あなたがモテはじめたときに、私はここからはじまった、とふり返るスタート地点になるのです。声をかける相手はできればまったくタイプではない人にしましょう。そのほうが自分を冷静に観察できますし、自分がなにを怖がってなぜ臆病になっていたのか、その正体もはっきりすると思います(その正体はおそらくほとんどの方が同じでしょう。次項で解説します)。

また仕事上で出会う人も、後で仕事と関係してくるとわずらわしく感じることもあるかと思いますので、はじめは避けた方がよいでしょう。しかし後で練習に慣れてくると誰を避けるべきかがわかってくると思います。

なんどもくり返しますが、これは、練習です。

いままでなかなか自分から声をかけられなかったかたは「なぜ自分は臆病になっているのだろう」と意識をしながら、壁を跳び越える気持ちで、トライしてください。

この練習は、もし自分のタイプの人が現れたときに、ためらうことなく、そのチャンスを逃すことなく連絡先をきく練習にもなります。本番のために、練習は不可欠。セリフはなんでも構いません。『連絡先教えてよ』だけでも充分です。

そして連絡先を手に入れることができたら、

別れ際に「また連絡するね」とひと言そえてください

この理由はまた後々説明します。

とにかくなんども声をかけて、慣れてきたらいろいろなパターンを身につけてください。失敗はつきものですし、失敗のない練習など逆に意味がありません。恐れずになんども失敗してください。もっとも、自分の臆病さの原因を知ったあとは、なんでいままでそんなものを恐れていたのか不思議になると思いますが。

大事なのは、場数を踏むこと。

ぶっつけ本番で上手くいく恋愛の天才、努力なくしても恋に落ちられる人には不要ですし、このような練習の意味を理解すらできないでしょう。

でも、もし、あなたがそうでないのなら。ある種の決意を持ってこの一行に辿り着いたなら。

声をかけて。

すべてはそこからはじまります。

恋させるのに、邪魔なもの。

はじめての練習、いかがだったでしょうか。

なんども失敗されたでしょうか、それともはじめのトライでどなたかの連絡先を手にすることができたでしょうか。いずれにせよ「練習」という意識のもとに行動することの意味を多少なりとも感じられた方は多いかと思います。

はじめての練習はとくに心理的なハードルが高かったかと思いますが、一度それを越えてしまえば、もうこれ以上高い心理的ハードルは出てきません。どっと疲れを感じた方もいるでしょう。お疲れさまでした。

さて一方で、連絡先を訊かれた相手の反応はいかがだったでしょう?

相手の方が、連絡先をあなたに渡される際、なにを考えていたか想像はできますか?

もちろん人の気持ちですからすべてを正確に推測することはできません。ですが、あなたならどう想像するでしょうか。社交辞令だと思ってとくべつになにも考えずに連絡先を渡したかもしれませんし、実際にそのようにして連絡先を交換する場合は多いでしょう。

あるいは。

相手の方は、あなたが自分に興味があると誤解されたかもしれませんね。

「この人、僕に気があるんだな」

そうやって思いかえしてみると、あなたはどう感じるでしょうか。

急に恥ずかしくなってくるかたもいらっしゃると思います。

でも、ここで2つ説明しておきたいことがあります。

☆まだなにも築かれていない関係において、リスクは存在しない

これは恋愛におけるリスクのお話です。

まずこちらは今回行った練習ですでに肌で感じているかたもいらっしゃるでしょう。

はじめて出会った人とのあいだには、当然のことですが、まだなにも関係は築かれていません。そこには年月によって積み重ねた信頼関係はなく、共有する体験・記憶もないただまっさらな状態です。

たとえ万が一、相手に不快な印象を与えてしまったとしても、失うものは「その人との今後」だけです。

これはかなり割り切った言い方ではありますが、まぎれもない事実です。

失ってしまったとはいえ、それは十年来の友人を失うのとはまったく重みが違います。そもそも出会ったばかりでどのような人物だかを把握しているわけではありませんし、連絡先をきくくらいのことで不快な印象を覚えるような人には、恋愛の縁があるとは言い難いものです。

前項で述べた「もし相手に嫌がられても失うものはなにもない」というのは、そのような理由です。

もちろんその相手が今後あなたの仕事でも関係していくような場合は、事情が変わってきます。恋愛対象としてのその人を失ったとしても、仕事上では付き合っていかなければなりません。相手に不愉快な印象を与えてもビジネスにも影響を及ぼす可能性がないとは言い切れません。

しかしそのようなビジネスリスクを背負う可能性のない相手の場合は、純粋に恋愛リスクだけに焦点を絞ることができます。もういちど例を挙げて考えてみましょう。

たとえばあなたが青山さんという男性とお酒の席で出会ったとします。仕事の関係はなく、友人の友人、あるいは合コンの参加者という立場でその場に同席しています。

話の途中、もしくは別れ際にあなたが青山さんの連絡先を訊いたとしましょう。

もし彼がそれを心地よく思ったとしたら?

→そのことになんの問題もありません。

もし彼がなにも感じなかったら?

→もちろんそれでもあなたが失うものはありません。

そしてもし、彼が連絡先をきかれたことに不快な印象を覚えたとしたら?

→やはりその場合にも「そのような縁のない人との今後を失う」というだけなのです。

なにもこれは連絡先を訊く場合に限ったことではありません。まだお互いをよく知らないうちは、自分を取りつくろわず、逆にありのままの自分でいたほうがその後の可能性を見てとれます。

はじめて出会った人に対しては、恋愛リスクは存在しないのです。

実際に練習と意識して異性に声をかけてみたあなたには、その事実がより理解できるかと思います。

さて、つづいてもうひとつ。

☆好意を持っていることを相手に知られることは、リスクではない

これはモテるための恋愛の戦略においてもっとも誤解されやすい箇所で、かつ最重要ポイントのひとつでもあります。

いままで異性に自分から声をかけられなかった人。

今回の練習で、なかなか自分から連絡先をきけなかった人。

もしかしたらあなたを臆病にさせていた最大の原因は、自分の気持ちを知られてしまうことではなかったでしょうか? ほかのどんな理由も、実は本心を覆いかして隠しているだけで、あなたの奥底で震えていたのは「自分が相手に好意を持っていると思われてしまう」という気持ちではなかったでしょうか。

「この人、僕に気があるんだな」と思われてしまう。

それが真実であるにせよ、誤解であるにせよ、そう相手に思われることを恐れていたのではないでしょうか。

でも、それは実はリスクとはならないのです

忘れてしまった方はもういちど3つの定義のことを思いだしてください。ポイントは、いかに相手の頭のなかに自分の名前を多く書き込むかです。一分でも一秒でも長く自分のことを考えさせる。相手の気持ちを獲得するには、あらゆる行動はその一点を目指さなければなりません。

ここでまた、立場を入れ替えて考えてみましょう。

お酒の席で青山さんという男性と出会ったとします。あなたは彼に無関心でした。しかし彼からあなたは連絡先を訊かれました。

どうやら、この青山さんはあなたのことに興味があり、もっと話してみたいと思っているようで、それがあなた自身にもちゃんと伝わってきます。

あなたは彼に連絡先を渡して家に帰ります。

……その後、あなたは彼のことを考える時間をすこしでも持たないでしょうか?

 

その答えは、そのまま逆の立場での答えになります。

人は自分が誰かから好意を持たれていると感じたとき、その相手の見方を変化させます。なぜ自分に興味があるのか、そのような相手とはいったいどんな人物なのか。たとえそれまでは相手に対して無関心であっても、自分に興味を持っていると知ることで、相手に対する関心は気づかぬうちに向けられるようになります。

いまあらためて周囲を見まわすと、心当たりがあるかと思います。

モテる人というのはほとんど例外なく、相手を誤解させるための高度な技術が身についている人です

意識的、もしくは無意識に、好意を相手に示せる人です。

恋愛において、自分の気持ちを知られずに好意を持たれたほうがいい、というのは大きな間違いです。もしあなたに恋人ができるのだとしたら、遅かれ早かれあなたの気持ちは知られるのですから。

最も大事なことは、相手から好意を受けること

自分の好意を知られないことではない

その優先順位をはっきりしておかないと、あなたの自尊心はやがて大きな足かせとなるでしょう。相手の心を手に入れるためには自分の気持ちも差し出すことをいとわないことです。問題なのはその差し出し方であり、効果的な使い方です。

「私はそういう積極的なタイプじゃないから」

「私にはむいていない」

「私には到底できない」

という言葉で自尊心を守るのは簡単です。

でも、この講座で行うのが練習であることを思いだしてください。

恋愛の天才は、このような練習がなくともはじめから上手である人、というだけです。そして自分が恋愛の天才でなくたって、練習を積めば、確実に、恋愛の扱い方は誰でも上達していきます。あらゆるゲームと同じように。あらゆるスポーツと同じように。ただ恋愛がそれらの競技と共通する一面があるということを(たとえ頭で理解していても)体で理解していないだけなのです。

すでに異性に声をかける練習をされた方はおわかり頂けるかと思います。

この練習は三か月のあいだ、繰り返し行ってください。そのうちに恋愛の筋肉がちゃんとあなたについてきます。パターンも増えてくるでしょうし、経験値も上がっていきます。

自分が興味を持てる異性を探そうとはしないでください。

それは結果的に、練習する機会を減らしてしまいます。

ただいろいろな人を相手に、経験値を積むのです。連絡先を訊いても、面倒であればそのまま連絡を入れなくて結構です。場数を踏むのです。他の訓練も平行して行っていくうちに、その技術・成果はめざましく発展していくでしょう。

そして、この練習は、あなたになにひとつ失わせません。

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